マルチタスクは脳にダメージを与える?研究によると生産性が○○%下がる事も確認されているの?
マルチタスクという言葉を聞かれた事がある方も多いかと思います。
マルチタスクとは、複数のタスク(課題)を同時並行にこなすというもので、タスクを瞬時に切り替えていく事で、脳が活性化され、アイデアが複合的に生まれやすいというものです。
しかし、一方でマルチタスクは脳へのダメージが大きい・・と言われたり、脳の効率が落ちる・・という事も噂されていて、また噂のレベルも大きく超えて研究結果として生産性が40%落ちるという事も分かってきました。
また、メールや電話などを仕事の合間で挟んでこなす事で、仕事の効率が下がり、またIQも下がっている事も分かっており、その効率レベルは・・・
なんと!!
「徹夜した時と同じ」
とも言われています。
そんなマルチタスクの功罪・・
ですが、実際にマルチタスクを導入している方からすると、「そんなに効率悪くなっているのか??」と疑問に感じている方もいるかもしれません。
また、「集中力を維持できるし、飽き性な自分には合っている」という方もいらっしゃるかもしれません。
人それぞれの考えがあると思いますが、そもそもマルチタスクと呼ばれていますが、同時進行で脳が物事を考えて進行させているのか??
といえばそんな事はなかなか出来ないんです。
実際、マルチタスク中の脳を調べてみると、それぞれのタスク時に切り替わっている事が分かっているそうです。
つまり・・・シングルタスクの切り替えを細かく行っていて、重なっているかのようになっているのがマルチタスクという事になり、いわゆるスイッチタスクと言って、次々にタスクが切り替わっているという事です。
マルチタスクに代わりシングルタスクが注目?
マルチタスクが上記のとおり効率低下が見られるのに対し、シングルタスクの有効性が見直しされています。
マルチタスクが苦手・・という方は、シングルタスクを複数同時に瞬時に切り替えながらするのが苦手・・
という方ですが、逆にシングルタスクを1つずつこなしていく事には長けていたりします。
しかし、シングルタスクをこなすのも良いですが、仕事には「優先順位(プライオリティ)」があります。
優先順位を間違えて、1つの事をコツコツとこなしていて、実は優先順位が低い仕事だった・・
という事になると、周りの評価は「落ちます」よね??
また、上司からお願いされた仕事を自分が今取り組んでいるタスクが終わるまでに出来ない・・といった融通が効かなければ・・・
同じく、上司からの評価は落ちますので、いわゆる「仕事が出来ない人」となってしまいます。
そんな時に有効なスイッチタスク
シングルタスクをこなせば、とても良い仕事が出来るのに、優先順位を間違えてしまったが故に評価されずに、逆に仇となってしまう・・
なんて事があっては、何の意味もありません・・それであれば仕事効率が落ちても良いのでマルチタスクを実践しなければならないのか・・・??
となりますが、実は「スイッチタスク」という考え方があります。
スイッチタスクとは、シングルタスクを繰り返し切り替えて行う方法で、マルチタスクとほぼ一緒なのですが、「切り替えを上手に行う」事に特徴があります。
そして、この切替えを上手に行うのに「マインドフルネス」をはじめとする瞑想を取り入れてはどうか??という提案が実は出来ます。
マインドフルネスのやり方は、
こちらで紹介していますが、一日15分で良いので毎日の瞑想、呼吸法を日々の習慣に取り入れて頂くものです。
マインドフルネスは、ヨガや座禅などがベースとはなっていますが、いわゆる宗教色や悟り、閃きといったシックスセンス的なものは排除しています。
あくまで、マインドフルネスで得られるモノは?
と考えた時、「心を整える」という、心の平穏についてだけを目的にしているといって良いかと思います。
マインドフルネスを日々繰り返していくと、心がリラックスし、脳内がすっきりしていきます。
脳内がスッキリした状態で、1つ1つのタスクに向き合うと、それぞれのタスクに入る前に一旦整理してから入っていく事もできます。
スイッチタスクの合間、合間に軽く呼吸をしてから始める。
というのも、とても効率が高まる方法だと思います。
何もせずに複数のタスクを切り替え、切り替えするよりも、1つ1つのタスクをいかに上手に切り替えながらこなしていくか?が大切になります。
スイッチタスク導入のために必要な優先順位の付け方
スイッチタスクでシングルタスクの連続を切り替えながらやっていくという事について、ここまで書いてきましたが、実際にスイッチタスクを導入するのに最初に考えなければならない壁があります。
その壁というのが、「優先順位の付け方」です。
いくらシングルタスクをスイッチしながら効率を落とさない方法をとったとしても、優先順位を間違えてしまうと、意味がありません。
ここからは、優先順位を付ける際に考えたい事を7つの習慣や大きな石の話から紹介したいと思います。
7つの習慣 第三の習慣より優先順位の決め方
自己啓発書の名書「7つの習慣」の中で時間管理のマトリクスがあり、マトリクスの考えでは、「重要度」と「緊急度」の掛け合わせで4つのマトリクスが出来ます。
その4つの領域を
- 緊急度と重要度それぞれが高い領域 第一領域
- 緊急度は低いが、重要度が高い領域 第二領域
- 緊急度は高いけど、重要度が低い領域 第三領域
- 緊急度も重要度も低い領域 第四領域
に分けれられるとして、緊急度と重要度が高いものは当然に処理すべき事にあたりますが、実はそれ以上にもっと大事にしたいものが「第二領域」だと言っています。
第二領域には、例えば
- 人間関係を作る。
- 健康の予防管理。
- 自己啓発。
- 準備、計画、適度な息抜き。
- 中長期で成功する地道なもの。
などが挙げられます。
逆に不要なものが第四領域にあたり、例えば
-
暇つぶしのゲーム。
-
必要以上に取る息抜き。
-
ダラダラ電話、世間話、陰口
などが挙げられます。人間関係を作るのか、仕事で結果を残すのが先か。人によって考え方が違ったり、また仕事で結果を出すから、結果的に人間関係を構築できる事もある。
と両方の側面がありますが、そこは重要度や緊急度を計って、どちらが大事かを見極めるのが大事になってくると思います。
重要事項を優先するために考える思考
7つの習慣の著者「スティーブンRコヴィー」博士が、重要度の優先を説明する際に、大きなバケツと石と砂を使った解説をしています。
バケツの中の石、砂は自分の予定だと思って頂き、大きくなればなるほど重要度の大きい仕事になります。
もし、このバケツに先に砂を多く入れた場合ですが、大きな石を入れる事は出来るでしょうか?一度想像してみましょう。
砂に埋れてしまい、バケツに石を入れる事は出来ません。
しかし、逆に大きな石を先に入れてから、小さな石、そして砂を入れていくとどうでしょうか?
細かな隙間に石や砂を入れていく事は出来るはずです。
この例から、先に「重要度の高いタスクから順番に入れ込む」とスケジュールが立てやすいという事が言えるのです。
例えば、1日のスケジュールを立てるとして、その日一日ある商談の中で一番重要度の高いところを中心に、周りのスケジュールを組むようにする。
重要な商談の前に、断られてモチベーションが下がるような仕事を入れないとか、デスクワークでストレスを溜めないとか、とにかく一番の重要なものですから、その仕事に対して周りを決めていく。
もしくは、細かな仕事を入れていき、準備や計画するという事もありなのでは無いでしょうか。
いずれにしても、重要度の高いタスクが入っていて、中心がブレないから順調に進めていく事が出来ます。
以上、マルチタスクの功罪から生産性、効率性を高めるために必要な心の整え方、また重要度や緊急度の見極め方についてまとめていきました。
人それぞれのタスク管理の方法があり、しっくりきているのであれば、特に変える必要はないと感じますが、もしご自身の業務効率をより高めたいという場合であれば、参考にして頂けると幸いです。
また、生産性アップにマインドフルネスの可能性を感じて頂けると、なお嬉しく思います。